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寿司屋事典

寿司屋事典

江戸時代に東京近郊で誕生した握り寿司の歴史

関東は、東京を中心とした本州の東側のエリアのことで、東京都、神奈川県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県の1都6県を指すのが一般的です。首都である東京があることから、日本の経済の中心地であり、日本の総人口の約30%もの人が住んでいるエリアです。江戸時代に東京近郊で誕生した握り寿司は、瞬く間に全国へと広がり、世界では「sushi」として知られています。

関東地方の「握り寿司」

関東地方の「握り寿司」

室町時代に酢が発明されて以降は、米と魚を発酵させて酸味を生み出す「なれ寿司」ではなく、ごはんに酢をふりかけて味を付ける「早寿司」へと変化していきました。そうした中、江戸時代に誕生したのが「握り寿司」です。

もとは東京の郷土料理

寿司を名乗る郷土料理は全国各地にあり、握り寿司もそのひとつでした。東京の郷土料理であった握り寿司が全国に広まった要因については諸説あります。ひとつは、関東大震災により被災した寿司職人が全国へと散らばったこと。もうひとつは、第二次世界大戦中、食糧難のため飲食業の営業が禁止される中、客が米を持参することを条件に寿司屋を営むことが許されたことなどが理由とされています。その制度を地方が模倣し、握り寿司を提供する店が増加したと言われています。

島寿司

島寿司とは、伊豆諸島、八丈島の郷土料理です。寿司ネタは、島の漁港で捕れるメダイやギンメダイなどの白身魚を中心に、マグロ、カジキ、カツオ、カンパチなどが並びます。どの魚も、醤油などで作ったタレに漬け込んでヅケにし、すし飯は、砂糖を多めに使用した甘い味付けに仕上げます。それらのネタとすし飯を使って握り寿司を作りますが、このとき、一般的に寿司に使われるワサビではなく、練りガラシを使用するのが特徴です。これは、かつて八丈島ではワサビが手に入らなかった時代、代用としてカラシを使用したことが今でも残っています。

その他の島寿司

八丈島以外の島でも、島寿司に似た寿司を見付けることができます。ネタをヅケにすることは共通していますが、伊豆大島では、漬けダレに青唐辛子の一種である「青とう」を加えます。すし飯はあまり甘くなく、さっぱりとした味付けです。

地域は離れますが、沖縄県の大東諸島にも「大東寿司」と呼ばれる寿司があり、これは、かつて八丈島から大東諸島への移民が多かった時代に、八丈島から持ち込まれたと考えられます。ただし、カラシではなく、ワサビを使用します。

聖天いなり

埼玉県熊谷市の妻沼地区では、一般的ないなり寿司より、かなり長いいなり寿司が販売されています。「妻沼聖天(めぬましょうでん)」の通称で知られる「歓喜院(かんぎいん)」の近くに店を構える寿司店が考案したことから、「聖天いなり」と呼ばれています。江戸時代にはすでに食べられていたとも伝えられていますが、明確な起源は不明です。熊谷市周辺ではとてもポピュラーな食べ物であり、道の駅やスーパーでも横長のいなり寿司が販売されています。聖天いなりを提供する店として知られているのは、妻沼聖天の門前町に店を構える「聖天寿司」「小林寿司」「森川寿司店」の3店舗です。ともに、聖天いなりと太巻き寿司がセットになった助六寿司が看板商品です。