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ラーメン屋事典

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麺と食材を煮込んだイランの伝統料理「アーシュレシュテ」

ナンやチェロウという白米や米を炊き干したカテを主食とするイラン。串焼きにした羊肉のキャバーブ、羊のすね肉とジャガイモ、ひよこ豆を入れて煮込む「アーブグーシュト」など、羊の肉もよく食されています。薄い味付けとふんだんに使用する香草と香辛料に特徴があり、香辛料ではサフランとシナモンが、香草ではイノンドとコリアンダーの実が多用されています。イランの伝統的な料理のひとつ、アーシュレシュテもミントやターメリックが使われます。「アーシュ」とはスープ、「レシュテ」とは麺を指し、豆や野菜と一緒に煮込む麺料理でラマダン明けに食べられることも多いと言います。

長時間かけて煮込む麺料理

長時間かけて煮込む麺料理

アーシュレシュテは一口で言えば、様々な食材と麺を入れた煮込み料理と考えると分かりやすいです。うずら豆やひよこ豆、レンズマメといった豆類、イタリアンパセリやコリアンダー、ニラ、ホウレン草、葉ニンニク、ディルなどの野菜を煮込みます。そして、「レシュテ」と言われるうどんのような麺を加え、仕上げにミントのソースとイラン独特の「カシュク」と言うヨーグルトのような乳製品をかけるのが一般的。ですが、家庭ごとのレシピがあるため使われる野菜や味にこそ違いはあるものの、2~3時間かけて煮込むため旨みがたっぷりでとろりとしています。イランの人々が、好んで食べている料理で、買い物に行った際、店でアーシュレシュテ用の野菜が欲しいと言えば一式を用意してくれる程、イランでは馴染みのある料理なのです。

ラマダンの食事に欠かせないもの

アーシュレシュテは、イスラム国の習慣であるラマダンにも欠かせない料理です。ラマダンは、イスラムの暦法であるヒジュラ暦の第9月のことを指しますが、イスラムの人々はその1ヵ月間、日の出から日没まで飲食を断ちます。そして、日没から日の出までの間に1日分の食事を摂ると言い、その食事は普段よりも水分を多くした料理が選ばれるそうです。そのためスープもたっぷり摂れるアーシュレシュテは、ラマダンに欠かせないものになっているのです。

ラマダン中は街中でアーシュレシュテ作り

ラマダン中は、イランの街の飲食店もランチの営業は休みになるようです。とは言うものの、夕方以降に断食明けに食べる最初の食事エフタールを提供するために、昼の時間に5時間ぐらいかけてアーシュレシュテを仕込むそうです。店先でアーシュレシュテに使う野菜やハーブを洗う人々、日没と同時に、鍋を持った人々が家族や友達の分のアーシュレシュテを求めて店先に行列を作る光景は、ラマダン中だからこそ見られるものです。

縁起が良く、祝いの席でも振る舞われる

アーシュレシュテは、ラマダンの食事だけでなく祝いの席で食べられる料理でもあるそうです。イランでは、預言者の血筋を引くエマームにナズルと言う願掛けをします。その願いが叶った暁に食事をみんなに振る舞うことがあるそうで、この祝いの席でもアーシュレシュテが登場します。麺であることからか、レシュテには細く長く、長寿や繁栄を祈る言われがあります。日本で言う大晦日や正月に、レシュテともてなしの料理である炊き込みご飯のポロウを混ぜたレシュテポロウを食べる慣わしがあるそうです。