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喫茶店・カフェ事典

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世界の歴史と深い関わりを持つ紅茶の産地

紅茶の原料となる常緑樹「チャノキ」は、学名「カメリア・シネンシス」と呼ばれ、現在は温暖で雨の多い温帯から熱帯地方の30ヵ国以上にも及ぶ国々で栽培されています。4世紀に中国で茶の木の栽培が行なわれ始めて以来、お茶は国々の貿易を通して世界各地に広まり、紅茶や緑茶、烏龍茶などに加工され親しまれるようになりました。こうしたそれぞれのお茶には、加工方法のみならず産地によっても独特の味わいがあり、その違いを楽しむことができます。また、数ある生産国の中でも大規模な紅茶の生産を行なっている国々は、かつてイギリスなどのヨーロッパ諸国の植民地であった歴史があり、紅茶の産地は世界が歩んできた歴史とも深く関係しているのです。

中国で発見、そして世界へ

中国で発見、そして世界へ

世界中に茶の木が広まるまで、茶の木が自生していたのは中国の雲南省周辺とインドアッサム地方の2ヵ所のみでした。しかし、アッサム地方の茶の木が発見されたのは19世紀であることから、4世紀から19世紀までの間はすべて中国生まれのお茶であったことが分かります。

陸路からアジア・中近東へ

6世紀頃、仏教を通してかかわりのあったインドに中国の禅宗の始祖達磨によって茶が伝わりました。それからしばらく経った10世紀にはシルクロードの貿易が盛んになり、茶と共に喫茶の習慣が中近東へと広がっていきます。そして、この頃ようやく今の紅茶に近い、茶葉を発酵させたお茶が作られたと言われています。

海路からヨーロッパへ

ヨーロッパにお茶が伝わったのは17世紀、大航海時代を経て海路による貿易が行なわれるようになってからのことでした。現在「紅茶の国」と言えば、イギリスを連想しますが、ヨーロッパにおいて初めて茶を輸入し喫茶の習慣を広めたのは当時世界随一の貿易国であったオランダでした。その後はフランス、そしてイギリスへと伝わることとなります。

イギリスで流行

イギリスの国王チャールズ2世に嫁いだポルトガル王女のキャサリン妃が大のお茶好きとして知られており、嫁入りの際に喫茶道具や中国茶、そして砂糖を持ち込んだと言われています。それからと言うもの、当時高級品であった砂糖をお茶に入れて飲むという贅沢な習慣はたちまちイギリスの貴族階級で流行しました。イギリスは、独自に中国福建省のアモイからお茶の輸入を始め、お茶の輸入量が増えるにつれて一般家庭にも普及し始めます。そして、19世紀に入り、インドでアッサム種の野生の茶樹がイギリス人冒険家に発見されて以来、イギリスは自国の植民地であったインドやセイロン(現在のスリランカ)に茶園を作り、こうして紅茶は大量に生産・消費されるようになりました。

現在の主な産地

  • インド…19世紀イギリスの開拓により紅茶の生産が始まって以来、今や世界一を誇る茶葉の生産地。
  • スリランカ…国土は日本の6分の1と小さいながらも、セイロン時代から続く紅茶は世界2位の生産量。
  • 中国…かつては市場を独占していたが、現在は規模が縮小。しかし、世界三大銘茶ひとつ「キーマン」の茶葉は現在も人気を誇る。
  • インドネシア…18世紀頃オランダ人によってジャワ島やスマトラ島に茶園が設けられたのち、現在は国有化され紅茶の栽培が続けられている。
  • アフリカ…近年はケニアやタンザニア、マラウィなどの東アフリカ諸国でも紅茶の生産が盛んに。