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和食店事典

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ユネスコ無形文化遺産の「和食」

2013年(平成25年)に、「日本人の伝統的食文化」として「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。和食のどのようなポイントに価値が置かれたのか、また、「ユネスコ無形文化遺産」とはどのような制度なのかをご紹介します。

「ユネスコ」とは

「ユネスコ」とは

「ユネスコ」とは、「国際連合教育科学文化機関」の略称です。教育、科学、文化の発展と推進を掲げ、国際連合の専門機関として1946年に設立されました。

「ユネスコ無形文化遺産」とは

「ユネスコ無形文化遺産」とは、民族文化、口承伝統、社会的慣習、伝統工芸技術、祭礼など、その地域に伝わる無形の文化の保護と継承を目的に登録されるものです。一方、同じくユネスコの事業として知られている「世界遺産」とは、その目的は無形文化遺産と同様ですが、景観、自然、遺跡といった有形の文化財に対して登録されるものです。

日本におけるこれまでのユネスコ無形文化遺産

2013年(平成25年)の和食に続き、2014年(平成26年)には「和紙」の登録が発表されました。その他にも、日本では人形浄瑠璃文楽、歌舞伎、雅楽、京都祇園祭の山鉾行事、アイヌ古式舞踊、結城紬など、全部で21の無形文化財が登録されています。

和食がユネスコ無形文化遺産に登録された理由

ユネスコ無形文化遺産に登録されたのは、「日本人の伝統的な食文化」という意味での「和食」です。提案内容から引用すると、「日本人が抱く"自然の尊重"の精神を体現した食に関する社会的慣習」との説明があり、特定の調理法や具体的なメニューではなく、和食全体をめぐる日本の文化が登録されたということが分かります。

近年は、食の欧米化、食の安全、孤食、個食など、食事に関する問題が数多く提起されていますが、ユネスコ無形文化遺産の登録により、これまで長年をかけて築いた日本の食文化を、後世へと継承する動きが高まることが期待されています。

「和食」4つの特徴

農林水産省が、ユネスコ無形文化遺産に登録申請した際に定めた「和食」の定義には、下の4項目が上げられています。

  1. ①多彩で新鮮な食材とその持ち味の尊重

  2. ②栄養バランスに優れた健康的な食生活

  3. ③自然の美しさや季節の移ろいの表現

  4. ④正月などの年中行事との密接なかかわり

特徴の解説

日本各地には、地域に根付いた多様な食材が存在しています。豊かな自然に育まれた素材の味わいを生かすため、これまでに様々な調理技術が誕生し、調理道具が発展してきました。「ダシ」に代表されるように、素材から引出した「旨み」は、日本料理の基本として現代にも続いています。また、古くから伝わってきた「一汁三菜」は、理想的な栄養バランスを持った食事スタイルであり、日本人の長寿や肥満防止にも役立っています。会席料理・懐石料理に代表されるように、調度品や器、料理に添えられた草花を通じて、季節や自然の美しさを表現することも、和食の文化を語る上で欠かせない要素のひとつです。これらの食文化はすべて、正月や祭り、節句といった年中行事と密接にかかわっており、家族や地域の人々と食事をともにすることで、絆を深め、自然の恵みに感謝してきました。