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喫茶店・カフェ事典

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ジャムと一緒に紅茶を楽しむ「ロシアン・ティー」

「ロシアン・ティー」とは、ジャムと一緒に飲む紅茶を指します。これは実際にロシアにおいてごく一般的な紅茶の飲み方なので、ロシアで紅茶をオーダーすると当たり前のようにジャムが添えられています。一般家庭においては、ジャムの他にウォッカやはちみつを入れて飲まれることもあるようです。日本では、ロシア料理のレストランを始め、紅茶の種類が多彩な喫茶店や、ときにはエスニックレストランやフレンチレストラン、イタリアンレストランのメニューの中にも見受けられることもあります。

ロシアと紅茶

ロシアと紅茶

現在、世界中に普及している紅茶ですが、国によってよく紅茶が飲まれる国とそうでない国の差は歴然であり、ロシアは前者にあたります。お茶が誕生した国の中国とロシアは陸で繋がっており、この2つの国の間では古くから文化の交流などの接触があったからだとされています。最初にお茶がソ連(現在のロシア)に持ち込まれたのは、1567年(永禄10年)のことで、その後も中国の使節やソ連大使などからもたびたび献上されましたが、本格的に輸入をするようになったのは17世紀の終わりごろ、中国側と係争していた国境問題が解決し、通商条約も締結されてからのことでした。流通手段が困難であった当時のお茶は大変高価な物でしたが、1790年代に入ってからは一般階級の人々が紅茶を手にできるようになり、紅茶の消費量が増えるにつれ国内での生産に試みます。しかし、元々茶の木は温帯に自生する木であることやその後の国の混乱によって、結局紅茶生産は諦め輸入に頼ることとなり現在に至っています。

ロシアにおける喫茶の作法

言わずと知れた極寒の地ロシアでは、紅茶の淹れ方も工夫されており、ロシア庶民の生活のシンボルとも言える「サモワール」という暖房器具をかねたお湯を沸かす器具を使います。本体の上部についたティーポットで濃い目の紅茶を淹れてカップに注ぎ、そこにサモワールで沸かしたお湯で好みの濃さに割った紅茶を好みのジャムやはちみつを舐めたり、口に含んだ角砂糖を溶かしたりしながら飲むのが伝統的なスタイルです。日本で言う「ロシアン・ティー」は紅茶にジャムを入れた物が多いですが、実際ロシアではせっかくの温かい紅茶をジャムが冷ましてしまうのでスプーンに取ったジャムを舐めるというのが本来の作法のようです。

「サモワール」とは

本体の中心にある円筒形の筒に白樺や木炭を入れ、その外部に水を入れてお湯を沸かす陶磁器や金属などで作られた器具のことです。厳冬を乗り切るのには欠かせない器具でしたが近年では電熱式がほとんどとなり、現在はその見事な装飾から美術館の展示品、またはコレクターの愛蔵品として活躍しています。

おうちで楽しむロシアン・ティー

寒い時期のティータイムには、ロシアン・ティーがぴったり。作り方は、いつも通りに淹れた紅茶に好みのジャムを添えるだけです。また、ジャムに少しウォッカを混ぜて飲めばさらに身体を温めてくれます。

適した茶葉

ジャムの風味とぶつからないような、クセが少なくマイルドなディンブラを始めとしたセイロンティー(スリランカ産の紅茶)が合うとされていますが、比較的セイロンティーに似た味のニルギリ(インド)やジャワ(インドネシア)も相性が良いようです。