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ファミレス事典

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高級料理のフグ料理!フグ料理の誕生にまつわる魅力たっぷりのエピソード!

明治から昭和にかけて活躍した芸術家であり、美食家でもある北大路魯山人は、大のふぐ好きとしても知られています。ふぐに関する著述は多数あり、中にはふぐの安全を訴えたエッセイもあるほどです。当時はまだ、ふぐは毒を持つ魚として恐れられており、実際に当たって死ぬ人が出ることもあったのです。しかし日本人は、この独特の旨みを持つ魚をあきらめることはありませんでした。魅力いっぱいのふぐにまつわるエピソードを集めてみました。

魯山人が残したふぐへの讃辞

魯山人が残したふぐへの讃辞

魯山人のエッセイ「河豚(ふぐ)は毒魚か」の冒頭は、次のような文章ではじまります。「ふぐの美味さというものは実に断然たるものだと、私はいい切る。」ふぐへの傾倒ぶりがよく表れています。さらに、この文章の後段では、「…ふぐにも、もちろん美味い不味いがいろいろあるが、私のいっているのは、いわゆる下関のふぐの上等品のことである。」と続けています。ここまで読んで、「ふぐって、そんなにおいしかったっけ?」と感じた人、いますよね。でも、これまでに食べたふぐは、天然物でしたか? 天然物と養殖物で差が出る魚、それがふぐなのです。試しに一度、老舗のふぐ料理店で天然物を味わってみて下さい。初めて天然物を味わうのなら、ふぐの種類は最高級とされているトラフグがおすすめです。きっと、魯山人の境地を実感することでしょう。もう一つ、歴史上の人物が遺した言葉を紹介しておきましょう。江戸時代の俳人、小林一茶です。「五十にて 河豚の味を 知る夜かな」。 こちらも味わい深い一句です。ふぐの本当のおいしさは、人生の酸いも甘いも噛み分けた50歳ぐらいになって始めて分かるもののようです。

下関に続け! 新ブランドのふぐが登場

ふぐといえば下関---と、いうのは少し前までの話のようです。最近では、下関に続けとばかりにさまざまなブランドふぐが登場しています。いずれも太平洋側で水揚げされたもので、種類は最高級とされるトラフグです。以前から下関のふぐは、太平洋側で獲れたふぐを下関まで船で運び、下関の港で水揚げして下関ブランドになるのだという話がまことしやかに囁かれていました。実際、そういうことも行なわれているようなのですが、下関には国内最高のふぐの処理技術が集積しているのです。他の魚についても言えることですが、魚の産地というと魚そのものの品質だけが語られますが、魚ほど鮮度を保つための処理が大変な食材はありません。長年、日本一のふぐの産地という地位を守り続けている下関に追い付くには、ふぐの品質だけではなく、それを高める技術がなければならないのです。そこに参戦して奮闘している2つの産地をご紹介します。下関よりは若干価格も安いようなので、この新ブランドから天然ふぐデビューをしてみてはいかがでしょうか。

静岡県・遠州灘天然とらふぐ
20年ほど前から遠州灘の海流が変わり、天然トラフグの漁獲高が増えています。かつて、それらのトラフグは下関に送られていたのですが、地元特産のふぐとしてブランド化し、2003年ごろから浜松市周辺で提供されるようになりました。
三重県・あのりふぐ
伊勢えびの産地として知られる、三重県志摩市で水揚げされる天然トラフグのブランドです。「あのり」とは、志摩市の漁港である安乗漁港からとった名前です。こちらの漁港では、体重700g以下のトラフグは獲っても再放流するなど、厳しい自主規制を設けて資源としてのトラフグの保護にも取り組んでいます。