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中華料理店事典

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涼拌麺と冷やし中華はスープに違いあり!

ひんやりとした中華麺に卵やキュウリ、ニンジン、トマト、チャーシューなどの具材を彩り豊かにトッピングする「冷やし中華」。日本ではポピュラーな中華料理であるのに、中国ではほとんど見かけない料理のひとつではないでしょうか。

冷やし中華は約80年前に日本で誕生しました。今では暖かい季節になると、全国各地の中華料理店や食堂などで「冷やし中華はじめました」のポップが貼り出されるぐらい国民的な人気を誇ります。ここでは、その誕生や普及の歴史と共に、年月を経てバラエティ豊かになった冷やし中華についてもご紹介します。

日本流の冷たい中華麺料理が誕生

日本流の冷たい中華麺料理が誕生

日本初の冷やし中華は1937年(昭和12年)、宮城県仙台市にある中華料理店「龍亭(りゅうてい)」で登場したと言われています。当時、飲食店は空調設備が十分に整っておらず、油っこいイメージのある中華料理は暑い夏には敬遠されがちでした。そこで夏にもお客を呼び込むために「龍亭」の店主が考案したのが「涼拌麺(リャンバンメン)」という冷たい中華麺料理。醤油と酢をベースにしたさっぱりとした酸味のあるスープ、野菜たっぷりで彩りの良い盛り付け。冷やし中華がもつこれらの特徴は、このときからなされていたようです。具材は輪切りのチャーシューやキュウリの塩もみ、茹でたキャベツなどでした。

上海料理の「涼拌麺」との違い

中国にも上海料理に「涼拌麺」と言うメニューはあります。こちらは茹でた麺を冷まして、モヤシや細切り肉などの具を飾り、主にゴマダレなどの濃厚なタレに絡めて食べる物です。名前こそ同じもののスープが全く異なります。また、茹で上がった麺は水で締めるのも日本流。中国は生水が衛生的でないことから、麺を茹でたあとはうちわなどで扇いで冷ます程度だそうです。

具材を細切りにしたのは戦後

現代の冷やし中華の盛り付けスタイルは1946年(昭和21年)、東京の中華料理店「揚子江菜館」のメニュー「五色涼拌麺」が元祖であると言われています。「五色涼拌麺」は具を細切りにし、円グラフのように5色に分けて飾った物でした。

メーカーが「冷やし中華」を販売して普及

1960年(昭和35年)に宮城県仙台市の製麺会社「だい久製麺」が「元祖だい久 冷やし中華」という家庭用商品を発売すると、これが一躍大ヒット。1962年(昭和37年)には明星食品が「明星冷やし中華」を発売し、「冷やし中華」がさらに広く全国へ知られるようになりました。その後、冷やし中華は全国各地で様々にアレンジされていきます。胡麻ダレで味わうスタイルも程なく登場し、醤油・酢のスープと両角をなす程の人気スタイルに定着しました。

マヨネーズや個性的な具材も登場

1957年(昭和32年)には、ラーメンと甘味の店「スガキヤ」(当時の店名は「寿がきや」)が「冷やしラーメン」にマヨネーズを使ったことをきっかけに、マヨネーズをかけるスタイルを好む人も増えました。

また、現代では暖かい季節になると、中華料理店から食堂まで様々なジャンルの飲食店で「冷やし中華はじめました」のポップが貼りだされ、夏の風物詩のようになっています。なかには天津飯のように卵でくるまれた物、アイスクリームがトッピングされた物など個性的な冷やし中華も登場しています。