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中華料理店事典

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医食同源の考えと共に発展した!?自然の恵みを活かした安徽料理

中国を代表する8つの料理を意味する「八大菜系」のひとつとされながらも、日本ではあまりその名が知られていない「安徽料理(あんきりょうり)」。現地では「徽菜(フゥイツァイ)」と呼ばれています。

その発祥の地とされる安徽省(あんきしょう)は、中国東方の内陸部に広がる地域。海がない地域ならではの工夫が積み重なり、安徽料理が形づくられていきました。ここでは、その味の特徴やよく使われる食材、代表的なメニューなどをご紹介します。

山と川の恵みを活かした「安徽料理」

山と川の恵みを活かした「安徽料理」

安徽省は、中国東方地域のなかでも内陸部にある省です。南側には山々が連なり、中部や北部には長江や淮河(わいが)が流れていることから、「江淮の間」という呼ばれ方をすることもあります。この地理条件を背景に、キノコや山野草などの山の幸と、川魚などの淡水産の食材を活かした料理が発展しました。

干し筍や干豆腐など保存食も多く作られています。食材本来の味を活かしながら、それでいて栄養価の高い料理が多いようです。

代表的な料理

鶏の燻製、スッポンの中国ハム添え、魚の塩漬けなど

伝統的な宴会料理

宴会料理では「六六制」や「八八制」と呼ばれるスタイルを取ることがあります。これは、冷菜と温菜、そしてメインとなる料理を6種類ずつ、または8種類ずつ用意するという物。冠婚葬祭などの場における正式な料理スタイルとして伝わっています。

医食同源の考えが深まり薬膳も発展

安徽省は美しい自然や歴史的な文化旧跡が多く、景勝地としても人気のある地域。なかでも南部にある町・徽州(きしゅう)は、317年(仁徳天皇5年)~420年(允恭天皇9年)の東晋時代から、「徽商(きしょう)」と呼ばれる商人によって栄えた地域です。その徽商が地元産の茶や生薬を売って、塩や布地などを他地域の商人から買うなどして、流通を活性化させたと言われています。そうして町が栄え、人々の生活水準が上がったことで豊かな才能をもつ人たちが徽州へと集まってきました。なかには生薬の知識に秀でた人も含まれ、その人たちのもとで優れた人材がまた育ちました。

こうした背景から、体に良い物を食べようという医食同源の考え方が発展していったと言われています。食材本来の味を大切にした料理が発展した他、生薬を使った料理も誕生しています。例えば、生薬と一緒に豚の内臓を煮込んだ料理などがよく食べられているそうです。

油の量や火加減にもこだわった調理法

安徽料理は、中華料理でよく使われる炒め料理はどちらかと言うと少なく、蒸す、煮込むという調理法を好むのが伝統です。時代の流れに合わせて、次第に炒めものや揚げ料理も登場するようになりました。多くの料理の味付けは、砂糖や醤油などで整えるやや濃い目。色もしっかり付けるように、油や火加減が大切にされています。油も多く使って、こってりとした料理に仕上げるのが一般的です。

さらに、この地域ならではの調理法として知られるのが「滑焼(フアシャオ)」です。この調理方法は、素材と調味料を同時に強火で熱した中華鍋に入れて、ほんの数分間で一気に煮炒めするという物。素材には下味も付けず、油通しも行ないません。