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中華料理店事典

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紀元前から続く伝統の味!刺激的な味付けがたまらない四川料理

中国料理のなかでも重要な位置を占める四川料理(しせんりょうり)。麻婆豆腐や青椒肉絲(チンジャオロース―)など、日本でお馴染みのメニューも多く、口にしたことがある方も多いのではないでしょうか。これには1952年(昭和27年)に来日した四川省出身の中華料理人、陳健民氏の影響が大きいようです。陳健民氏はテレビ番組「料理の鉄人」や「きょうの料理」などに出演し、四川料理のレシピを公開することも厭わず、日本の飲食店や家庭にも四川料理を広めることに貢献したと言われています。

このように、日本でポピュラーな四川料理ですが、本場中国ではどのように発展してきたのでしょうか。また、味の特徴もご紹介します。

四川料理の歴史は紀元前から

四川料理の歴史は紀元前から

四川料理の始まりは文献資料において、紀元前8~紀元前3世紀の春秋戦国時代にあった「巴国」や「蜀国」とするとされています。四川は西方地方のなかでも東側にあり、中国国土の各地につながる要所のひとつ。春秋戦国時代に「巴国」であった四川地方は、秦に治められると蜀都となります。三国志の時代には劉備がここに「蜀漢国」を置きます。こうした戦乱の地にあって、外部の料理人や文化が多く流入したことで四川料理は発展し、3世紀から5世紀ごろにはその基盤ができあがったと考えられています。

14世紀以降に「元」、「明」、「清」と続くなか、「清」の首都である北京から官吏が料理人を伴って四川に移住しました。これにより、四川料理は宮廷料理としての流れを汲むようになります。17世紀から20世紀の「清」の時代にも外部からの移住者が増え、四川料理はさらに発展しました。

「清」が消滅すると、四川料理は徐々に家庭料理としても普及・発展し始めます。良い物を柔軟に取り入れる、こうした四川料理のあり方は今も続いています。

四川料理は四大料理、四大菜系、八大菜系のひとつ

中国の代表的な料理の分類として日本で一般的なのは、四川・広東・北京・上海の「中国の四大料理」です。中国では四川・広東・山東・江蘇の「四大菜系」や、これに福建・安徽・湖南・浙江を加えた「八大菜系」が一般的です。四川料理はいずれの分類にも挙げられており、その重要性がうかがえます。ちなみに、中国では四川料理を「川菜(センサイ)」と呼びます。

蔬菜(そさい)と香辛料を使って刺激的な味付けに

四川料理の特徴を考えるとき、大きなポイントになるのが素材です。四川地方は海がないために料理の素材として海鮮類には恵まれていません。一方で、長江の周辺に肥沃な土壌が広がっており、野菜や山菜など土で育まれる食材が昔から豊富でした。

こうした蔬菜や鳥獣類を中心に、様々なスパイスや香味野菜など駆使して、味に変化を付けるのが四川料理の持ち味です。唐辛子やネギ、ニンニク、コショウ、山椒を多用しているのは、盆地の厳しい気候に対応するべく、保存性を高める目的もあったようです。四川現地の味を忠実に再現すると、日本人にとっては味が濃いと感じることも多いでしょう。しびれる程辛いという意味の「麻辣」味の料理も多く存在しています。

人気の搾菜も四川の特産品

山地から天然の岩塩が採れる四川地方では、漬け物の技術も発達しました。日本でも有名な搾菜(ザーサイ)の漬け物は重慶市発祥の物ですが、四川地方で作られた物が特産品として広く知られ、普及するようになったと言われています。